ジョージアの通貨、ラリ(GEL)の話
1. ラリ?うーん、聞いたことないぞ
過去の記事でジョージアの銀行(Bank of Georgia)の定期預金口座を開いているという記事を書いてきました。
この記事は4部構成になっていて、まだ全体は完成していないのですが、今日は一休みして、「定期預金金利をどう再運用するか」という点について書きたいと思います。
少し、気が早いかもしれませんが、楽しみなことも先に書いて勝手にモチベーションを上げようという試みです。
ジョージアの通貨は「ラリ(GEL)」という通貨です。記事の執筆時点では1ラリ=34円前後となっています。最も高い単位で100ラリのようですね。
2. ラリ(GEL)のここ最近の為替の動き
ラリは新興国通貨と言っていいのかわかりませんが、一つ言えるのではドルやユーロと異なり、マイナー通貨です。そのため、為替リスクが高く、今後、適切なリスクコントロールのためには為替管理は外せないテーマです。
そこで、ここ5年間のラリー円の為替の推移を調べてみた結果が以下の図となります。
18年の後半までは1ラリ=45円程度で推移していたようですが、19年半ばにかけて40円前後となり、円高が進む結果となっていたようです。更に、20年3月ごろから一段と円高になって、現在の35円前後まで来ています。
今年に入ってからの円高は明らかにコロナウイルスの影響によるものでしょう。欧州の新興国通貨である、例えばハンガリーのフォリントなども同じように3月、4月にかけて円高が進んでいました。
円だけではなく、ユーロに対しても非常に安くなっており(フォリント安/ユーロ高)、新興国市場から主要通貨市場に資金が流れていることが影響しているものと考えられます。
やはり、社会不安、環境が変動的な状況では安心できる通貨に資金が流入するのは投資家の心理的にも理解ができますね。
定期預金口座が開設されれば、日本口座(円)ラリ口座(Bank of Georgia)に資金移動からこのラリ安(円高)の状況では円からより多くのラリに両替できるため、今がいい時期といえばいい時期です。
3. 為替リスクがやっぱり心配
先の図をもう一度見てもらいたいのですが、ラリは17年の最高値(1ラリ=約47円)から現時点の34円と28%近く減少しています。
現在がコロナウイルスの影響という特殊要因が円高(ラリ安)の状況を生んでいるとしても、3年で3割近い変動があるというのはやはり、為替リスクは高いと言わざるを得ないでしょう。
為替リスクを考えながら、いくらを定期預金に回すかを考えなければいけません。それともう一つ、悩ましいのは利息収入をどう再運用するか?ということです。
Bank of Beorgiaの定期預金ではラリ、ドル、ユーロの3通貨(もしかしたら、ポンドもあるかも?)のマルチカレンシー口座となっており、運用通貨を選択できます。
次回の記事では実際にどの通貨で運用するのか、という視点で続きを書きたいと思います。
決めた!!ジョージアの銀行に口座を開く② <Bank of Georgiaの場合>
1. 口座開設の最初の難問 → 自分で行くか、誰かを頼るか?
前回の記事ではジョージアの銀行である「Bank of Georgia」の概要を見て、その上で、そこまで無謀な賭けではないだろう、と結論づけていました。
決めた後は早速、行動!!と言うことで、具体的な口座開設を今、進めています。
そして、早速の難問です。
それは、口座開設手続きを物理的にどう行うか、というもの。
何千キロも離れている国、そして直行便もない国に行って、現地語も分からない(ただし、英語は通じるようです。助かった!!)中でどう口座開設をするか?ということです。
正直な気持ちとしては、大切な資産(お金)を預けるので、現地の様子や物価、社会の安定状況などを見聞きして判断したいのですが、いかんせん遠いです。
どうしようかな、いつ渡航しようかなと考え、調べるうちにこれをズバリ解決してくれる方法が見つかりました。
それは、「口座開設委託」です。
2. 口座開設は人に委託することができるって本当か?
自分も今回、自分で調べてみるまで分からなかったのですが、なんと、ジョージアは口座の開設を他の人や会社に委託することができます。
ジョージアの9%を超える金利にも驚かされますが、口座開設を他人に委託できると言うのも驚きですよね。日本ならば間違いなく、できません。
とは言っても、口座開設を他人に委託すると言うのは勇気がいることですよね。一定以上の信用がおける人か会社ではないと不安です。
色々と調べてみた結果、2、3の候補が見つかりましたが、私は「ベオグラードコンサルティング」と言う会社にお願いすることにしました。
3. ベオグラード コンサルティン ググループとは
改めて、口座開設を委託することにしたのは、「ベオグラードコンサルティング」と言う会社です。
会社紹介によると、東ヨーロッパ投資のパイオニアでこの地域での金融商品の提案、販売を行っているようです。
ホームページを見る限り、日本語、英語、韓国語、中国語の4カ国語で展開されており、幅広く事業活動を行っているようです。
もう少し、具体的にみて見ると、
・ジョージアでの銀行口座開設
・セルビアでの銀行口座、証券口座の開設
・ナイジェリアでの銀行口座、証券口座の開設
・アゼルバイジャンでの銀行口座開設
などがあるみたいです。ホームページ上では銀行口座、証券口座の開設支援が主だった内容みたいですが、その他のサービスもあるかも知れません。
これに合わせて、法人としてはセルビア、ジョージア、ナイジェリアにオフィスがあります。
その他、ブログでこれらの国々の経済状況や税務、社会一般に関する記事がほぼ毎日アップされており、稼働状況、情報収集の面から見てもお任せできる会社ではないかと見ています。
4. まとめ
ジョージアという、未知の国で経済、社会、人の考え方も大きく異なる国での口座開設と運用ということで一般的にはリスクが高いことは認識しておく必要があります。
そのため、自力で情報収集をし、現地に赴き、口座開設を行うという方法は当然ありますが、現地の情報に精通し、いざという時にはサポートをもらえるこのような企業にコストをかけてでもお願いする、というのも一つの考え方ですよね。
どちらにするかはそれぞれの判断になりますが、助けてもらう方法もあるよ!!という一つの事例として紹介してきました。
適切なリスク認識とコントロールで豊かな投資の恩恵を受けたいですね。
決めた!!ジョージアの銀行に口座を開く① <Bank of Georgiaの場合>
1. ジョージアの銀行に口座を開くのはクレイジー???
以前の記事でジョージアで定期預金の金利が魅力的、という記事を書いていました。
もう一度、書きますが日本の雀の涙しかもらえない金利水準から考えると非常に魅力的ですよね。
確かに、未知の国に口座を開き、お金を預けるのには勇気とリスクをとる必要があるのですが、ここは一つ勇気を振り絞って口座を開くことにしました。
比較的、リスクテイカーな同僚からも、「結構、勇気あることしますね!!、やっぱり○○さん(私)は面白い人ですね!!」と言われる始末。
一般的にジョージアに口座を開き、お金を預けるということは未知というか変な行動なんだろうな???という感じを受けました。
ただ、こんなことで怯むわけにはいきません。
ファーストペンギンとなって、正しい、リスク管理と慎重さを合わせて実をとりに行きます!!
2. ジョージアの銀行ってどうなの?危なくないの?
今回、口座を開く銀行は「Bank of Georgia」という銀行に決めました。
この銀行は1903年に設立された銀行で歴史ある銀行ですね。1994年に今の銀行名に改名したそうです。
銀行と聞くと、その信用力が真っ先に気になりますが、ジョージアの証券市場とともにロンドンの証券取引所にも上場しており、信用性、資産性、開示性などの面では世間一般並みかそれ以上の信用はあると見て取れます。
事業の展開地域はジョージアはもとより、ハンガリー、トルコ、イギリス、イスラエルなど地理的な特性も活かして多方面で活動しているようです。
事業内容は、一般的なリテールバンクキング、コーポレートバンキング、リース、トレードファイナンス、富裕層向け投資アドバイス、トレードファイナンスなどこれも銀行なら持つオーソドックスな業務を行なっているようです。
これらからみると、それなりの人材も有しており、信用性、人材面、事業面でのリスクはメチャメチャ高いというわけではなさそうです。
株主には2019年3月時点でJP Morgan Asset Managementが3%強の株式を保有しており、米国の有力金融機関が株主に名を連ねているのも安心材料の一つですね。筆頭株主はJSC Georgia Capital(19.90%)ということでジョージア資本のファンドと思われます。
更に知りたい人は下記のWikipediaを参照してみてください。
3. ジョージア銀行を調べてみた結果は? 本当に大丈夫?
結論としては、「口座を開くのは可能」、イチカバチカになるほどのめちゃくちゃ高いリスクではない、と言うことにしました。
ただし、情報収集は必要と適切なリスク管理は必要です。
ビビっていると何も行動できません。もちろん、無謀で無茶なリスクをとることはできませんが、適切なリスク管理のもとでやるならば十分に挑戦できる、と言う判断です。
今のところ、ここに500万円を上限に預け入れようと考えています。
具体的な口座開設の方法は次回の記事で書いていきます。
資産増加の最初の登竜門→「収入力」を上げる!!
1. 資産形成の方程式を復習
以前の記事で、資産形成力は以下の方程式からできていることを書いていました。
資産形成=(①収入 ー ②支出)+(③資産 × ④運用利回り)
今日はFIREを目指したら最初のうちに一番高めておきたい能力=「稼ぐ力(収入力)」について書いていきます。
2. 「収入」には3つの方法がある
ところで皆さんは収入には大きく分けて2つあつことをご存知ですか?(厳密には3つです)
- 「自分」で稼ぐ
a. 自分の「時間」を売って稼ぐ
b. 自分の「能力」を売って稼ぐ - 「他人の力」を利用して稼ぐ(稼いでもらう)
1-aはバイトやパートに代表されるように主に自分の時間を時給のような形で提供して、対価をえることです。私もコンビニのバイトの経験があるのですが、どちらかというと専門能力や経験は不要でその場にいるということが重要な働き方ですね。一般的に稼ぐ効率性は低いと考えられています。
1-bは会社での専門職や(雇われ)経営者も含む専門性や特殊なスキルや知識を会社に提供して稼ぐ方法です。もし、我々が希少で貴重な能力、スキル、経験を持っていれば、高い給料をもらうことができます。
価値観は人それぞれですし、良い悪いはここでは問いませんが、一般的に言ってaとbでどちらが稼ぐ効率がいいかというと、bということになると思います。
また、伸びしろの面でもaでは人の体力や時間の制約を受けるのに対して、bは希少性や有効性が高まれば高まるほど、どんどん伸びていきます。著名な経営者が何十億円も受け取るニュースをたまに見ますが、ああいうことです。
3. 桁違いに稼ぐことができる人=「資本家」
2はいわゆる「資本家」と言われる人々ですね。自分も将来的にはこの2の資本家にまでたどり着きたいです。資本家は人を雇用(ここで人の時間と能力と経験を活用する)し、設備を購入し事業規模を拡大していきます。
資本家の主な収入源は給料ではありません。収入源はその法人からもたらされる「配当」収入が主なものです。例えば、ソフトバンクの孫正義さんの18年に公開された給与所得は1.37億円(これでも十分に高いですが)です。
その一方で配当収入はなんと103億円。百倍近いです。
この通り、資本家で成功すると稼ぐ力が桁違いになり、青天井になります。上のランキングを見ても、上位の方々は概ね資本家と言われる人たちです。
一時世界的に熱狂した、経済学者のトマ・ピケティ氏の「21世期の資本」に代表されるように、貧富の差の拡大の拡大は世界的な社会問題となって久しく、個人的にも貧富の差が極限まで広がると社会の不安定化につながると思いますし、これ以上の拡大には否定的です。
しかし、これが決して変更できない、資本主義の構造なんです。これを知っているかどうかでお金、収入、労働といった我々が普段当たり前に見ていることも違った角度で見えてきます。
そして、今、資本家になるハードルは徐々にというか一気に低くなりつつあります。その一つが個人による企業や事業のM&Aです。特に日本では中小企業の事業承継問題などもあり、個人による企業や事業の取得は活性化してきています。
個人によるM&Aについては別の記事で書く予定です。
4. 私たちはどこを目指すのか
皆さん、どうでしょうか。自分も含む一般的なビジネスマンはよく行って1-bの「自分の能力」で稼ぐという発想かもしれませんが、もし、資本家の域にまで達することができると、稼ぐ力はもとより、(言葉は悪いですが)使う側としてより自由度の高い人生につながる可能性があるのではないかと感じます。
自分は最終的にどこまでたどり着きたいのか、一度真剣に考えてみる価値はありそうです。
年率9%超の定期預金が可能 リスクを取れるならジョージアへの投資もありかも
1. 日本国内の定期預金中心のポートフォリオでは資産は増えない
今日は資産形成方法の一つとして、注目している海外投資について書きたいと思います。今、私は資産形成の中心を海外の外国株式を中心に考えています。
ただ、今回書くのは株式ではなく、定期預金についてです。
日本で定期預金というと1年定期預金を例にすると、ネットバンク(auじぶん銀行、あおぞら銀行、など)の最高水準の銀行であっても0.2%という非常に低い状況です。
仮に100万円を預けたとしても、一年間に得られる金利は2,000円です。
現在は日本がこれだけ金融緩和政策をとって市場にお金を回し続けており、インフレ率も非常に低い中ですから、経済原理上、低金利にならざるを得ない、とは思うのですが一年預けて2,000円という話を聞くと萎えてしまいます。
リスクバランスをとった資産運用は大切な考え方ですが、日本の定期預金をポートフォリオの中心に組んでしまうと、過度にリスクを回避していると感じますし、これではいつまでたっても資産を増加させることは不可能です。
2. 年率9%超の定期預金が可能なジョージアという国への投資の可能性
私は現在、ポートフォリオの組み方として、地理的には海外8割、国内(日本)2割程度で考えています。
海外投資の内訳について、現時点ではインデックスファンド、ETFを中心に考えています。
一方でさらにリスクを取る前提でジョージアの定期預金での運用も検討しており、既に口座開設の準備を進めています。
この国の銀行で口座を開設し、定期預金に預けると年率9%超という、日本では少し信じがたい金利を得ることができます。
私はどちらかというと保守的で美味しい話の裏には何かがある、というタイプです。
高い金利の構造、背景とそれが持つリスク、海外資産を持つという煩雑さなど、美味しい話ばかりではないことも踏まえた上でもリスクとリターンを理解し、それでもリスクを取るという志があれば資産の一定の割合を振り向ける価値はあるのではないかと考えています。
今回の記事はさわりしか書いていませんが、リスクとリターンの構造については改めて書きたいと思います。
ところで、皆さん、ジョージアといういきなりこれまであまり馴染みのない、人によっては見知らぬ単語が出てきましたが、ご存知ですか?
今回、口座の開設にあたって調査してみましたので、ここで少しジョージアについて紹介したいと思います。
3. ジョージアという日本人にとって未知な国の話
さて、ジョージアという国ですが日本人にとっては非常に馴染みの薄い国だと思います。
聞くところでは今、ジョージアは滞在許可や物価の安さからノマドの人々に評価され、定住地としての評価も高まっているということです。
ジョージアと呼ばれ出したのは割と最近の話で、2015年まではグルジアと呼ばれていました。もともとはソビエトの一部だったのですが、1991年に独立しています。
その歴史的な背景もあり、独立の後はロシアと対立が多く、例えば2008年にはロシアーグルジア戦争、紛争とも呼ぶべきかもしれませんが、軍事的な衝突も起きており、地政学的にも政治的にもロシアとの関係は投資を行う上でも気をつけなければいけないですね。
経済的には現在、EUに近づこうとしていて、実際に加盟交渉も行われていると思います。2016年からはEUとの自由貿易協定(FTA)が発効しています。
投資面からはこの傾向はジョージアの経済拡大と成長につながると思いますのでプラスです。実際に西欧州からの旅行者は増え、不動産投資も含めて活発みたいです。
コーカサス山脈の麓に位置し、黒海の東側に面しています。この辺りは地理的にもなかなかイメージしづらいと思います。
もし、歴史小説の「坂の上の雲(司馬遼太郎)」を読まれた人は知っているかもしれませんが、日露戦争で日本軍が戦った相手として書かれていたのが、これらの地名です。
陸軍はこの地に関係があるロシアの「コサック騎兵団」と戦って勝利し、海軍は黒海を本拠地とする「黒海艦隊」との戦闘の上、これを破るという歴史があります。意外なところにも日本との関係があるんですね。(少し、マニアックでごめんなさい)
首都は「トビリシ」という都市で人口は3.7百万人強(2014年時点)ということです。人口的には日本で言うとちょうど横浜(同じく3.7百万人、2020年時点)と同じですね。国の規模としてはそう大きくはない部類です。
国や経済の規模としてはそう多くない国ですが、先ほども書いたようにEUとの経済的なつながりをもとに経済、市場拡大を図ろうとしている意図はよく伝わってきます。その過程で外貨獲得も必要不可欠となり、これを獲得するためにも魅力的な金利政策が取られていることは自然に理解できるものです。
経済的な話は改めて記事を書きたいと思いますが、政治的、地政学的なリスクは認識した上で、なぜ、魅力的な金利政策がとられているのか。経済的な背景、ジョージアが目指す経済の方向性も理解した上で投資方針を決めると、無謀なリスクではなくなってくるはずです。
今日はこの辺にしておきます。
収入とワークライフバランスの関係 その1
1. 前回の復習(資産形成は収入、支出、資産運用の総合格闘技)
昨日の記事で資産形成は次の方程式で表されることを書いた。
資産形成=(①収入ー②支出)+(③資産×④運用利回り)
FIREを実現するためには、収入、支出、資産(の運用)のそれぞれの効率を高めて、それらはつながり合って、総合格闘技のような形で成長していくもの、ということでした。
今日は①収入についてこれまでの自分の経緯も交えながら書いていきます。
2. 給料は確かにいいかもしれない、でも、人生の総合満足度はどうか?
今、私は43歳で今年で社会人20年を迎えます。そして、今回のテーマである収入ですが現在で約1,200万円(額面)です。
これまで3社の会社を経て、今は製造業に在籍しています。
私の給料水準は一社からもらえる金額としては日本人の平均は超えているかもしれません。確かに給料の金額自体にそんなに不満はないのも事実です。
ただ、ここまでくる道のりは正直、しんどかったです。特に二社目への転職では自分の力を過信してしまい、力を発揮できず、精神的にも追い込まれました。
二社目も含めて基本的に私の20年は会社、仕事に約80%以上の人生を捧げてきたと思います。
毎日毎日、朝起きてすぐに仕事のことを考えながら目を覚まし、不安に満ちながら毎日を祈るように過ごす。青い空を青いと額面通りに受け取れず、毎日がなんか窮屈な毎日。
これ以上書くと暗くなってしまうので書きませんが、その結果の1,200万円です。これを高いと取るか、安いと取るかはなかなか判断はできません。
ただ、私はこれがこの先、定年まで約20年間続くと思うと、明らかに答えは「No」なので、金銭的な収入の面ではダウングレートしたとしても、FIREな生き方を選択する、という決意をしました。
3. ワタナベくんは人生のスタンスをとっていた
お金を稼ぐ、所得が多いというのはそれ自体は良いことだと思いますが、ライフワークを壊してまでやるべきものだとも思いません。
両者のバランスがとれてこそ長続きできるものだと思います。
今でも覚えていますが、大学のゼミ生にワタナベくんという同級生がいました。彼は地元のバス会社の運転手になると言っていました。
バスの運転手というのは正直私も仕事の内容、苦労、喜び、収入などのことは今でも知りませんのでいい加減なことは言えないのですが、その当時感じたことは、
「もっと稼げる職業はあるだろうに」というものでした。
ワタナベくんの方向性ははっきりしていて、それは家族の時間を大切にし、仕事との両立を図る、というものでした。
今から20年以上も前のことで、ライフワークバランスという言葉もなかった時代です。
今、振り返ってみると、ワタナベくんは分かっていたし、人生のスタンスをはっきりと持てていた、ということです。
もう一度いいますが、人が何を大切にするか、価値観は千差万別でそれぞれが尊いものですが、人生のスタンスをより明快にとっていたのはワタナベくんだったと今では思います。
自分のこれまでの人生は紆余曲折ありながら、その場その場では全力を尽くして仕事をして、その結果、知識、経験、収入も人並みに得られることができましたし、自分の人生を否定することはしたくありません。
しかし、40歳を超えてこれからの人生の視界も開けてきたところで、働くとはなにか、収入とはなにか、豊かさとはなにか、自分が何を求めるのか、という諸々のことについて、一度立ち止まって考えてみることは価値のあることではないかと思うんですね。
このブログを通じてもこの問を深堀りしていきたいと思います。
お金持ちの方程式 橘玲氏の本を読んで見つけた課題
投資は難しく、面倒だ
お金持ちになるのはとても複雑で面倒なものだと考えてきました。でも、資産形成にかんする勉強、研究を深めていく中でそれが明らかな誤解だとわかりました。
投資の世界にはPBRとかPERとかROEとか色々と英語、横文字系の技術的なワードも多くて、聞くだけで面倒だと思うこともありますよね。
私は会社では数字を扱う仕事がこれまで多かったので財務分析やこれらの横文字については見聞きする機会は多かったのですが、それでもプライベートのこととなると、投資のことを考えるのは面倒でこれまで投資については熱心にやってくることはなかったです。
でも、40代に入りセミリタイアも視野に入れながら自由な人生を実現するには投資の力なくして、これを実現することはほぼ不可能、という結論に達しました。
とても単純で明快なお金持ちへの道
では、どうすれば資産は積み上がっていくのか?
様々な本を読んで研究しましたが、その中で一番しっくりきた考え方を紹介します。
橘玲氏の「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」で示されていた内容ですが、これがいい意味で単純で明快でした。これまで小難しく捉えていた投資に関する考え方をひっくり返してくれるものです。
資産形成 = (①収入ー②支出)+(③資産×④運用利回り)
新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 橘玲より
この考え方はどちらかというと、木の幹みたいなもんですね。
PERやROAが投資の考え方の枝葉みたいなものに対して、資産形成にあたっての土台となる考え方というか、基礎という感じがします。
橘玲氏はこうも書いています。
この方程式からお金持ちになるには、次の3つの方法しかないことがわかります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 運用利回りを上げる
新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 橘玲より
言われてみると、当たり前のことではあるんですが、ここで大切なことは収入、支出、運用とそれぞれを個別に捉えるのではなく、それらは一つの流れであり、結びつきが大切なんだということです。
例えば、収入が高い人であっても、生活水準が高すぎるために毎月の家計は赤字という人、いますよね。これでは、せっかく高い収入であっても投資に投下できるお金のボリュームを積み上げることができないので、結果的にお金持ちにはなれません。
収入を極力大きくし、適度な範囲で質素に努め、溜まったお金を最大限投資に回し、効率的に(高い利率で)運用する。
この一連の流れが大切なんだ、ということを教えてくれます。
資産形成方程式での私の課題
資産形成は総合戦であることが分かりました。バランスを保ちながらも、それぞれの要素のアウトプットを高めていくことが大切だと分かりました。
渡しの場合は収入を大きくすること、に力を入れすぎており、一方で支出については結構、散財も大きくもっと種銭を増やすことができたんだろうと感じています。
さらに、運用に関しては冒頭の通りあまり積極的にやってこなかったので、これからは収入は更に高めるべく努力し、課題の支出と運用の課題を克服して資産最大化、50歳までに一億円、3年後の46歳までに5千万円という目標を達成したいと思います。