Life is FIRE

40代で経済的独立を手に入れ、海外生活をもう一度手に入れるまでのあしあと

FIREを達成して何がしたいのか?

FIREはそもそも経済的に独立して、アーリーリタイアしようというコンセプトなのは百も承知ですが、じゃあ、自分はこの状態を実現して何がしたいのか。

 

自分の場合は今のところ以下のようなものをあげることができます。

 

 

FIREを達成して実現したいこと

  1. 自由な時間
  2. 生活の自由度(どこに住むか、誰と住むか)
  3. 職業の自由度(誰と働くか、何を職業とするか、どの程度働くか)
  4. 濃密な1日
  5. 果てしない上昇欲(地位、給料)からの解放

 

 

1. 自由な時間

これは一番に達成したいことですね。時間は何よりも大切です。これは古くはローマ時代から言われていることで、永久不滅なロジックだと思います。セネカという有名な哲学者も「人生の短さについて」という哲学書の中でこう言っています。

 

 

多忙な人は、みな惨めな状態にある。その中でもとりわけ惨めなのは、他人のためにあくせくと苦労している連中だ。彼らは、他人が眠るのに合わせて眠り、他人が歩くのにあわせて歩く。 セネカ ー 生の短さについて

 

生の短さについて 他2篇 (岩波文庫)

生の短さについて 他2篇 (岩波文庫)

  • 作者:セネカ
  • 発売日: 2010/03/17
  • メディア: 文庫
 

 

若い頃、特に大学生の頃は時間なんて有り余って、暇な時間をどう埋め合わせるか、ということばかり考えていました。なんと、愚かな若造かと今では反省しきりです。でも、40歳を超えた今となっては正直、一分一秒たりとも失いたくはない、そんな心境です。中年以降の皆さんや意識の高いみなさんは同感してもらえるのではないかなと思います。

 

 

2. 生活の自由度(どこに住むか、誰と住むか、など)

これは海外に住んで初めて気付いたのですが、人口密度の高低と生活の質は相関が高いということです。東京に住んでいた頃は当たり前に感じていた満員電車。これは、今となってはどうしようもなく嫌ですね。人口密度は私の一つの感じ方なんですけど、人それぞれの好みや感覚に従って、心地いいと感じるところに住むかは人生の質を高めてくれると思いませんか。

 

仕事があるから、一定のところに住まなければならない、まあ、これまではそうだったのかもしれませんが、これからリモートで働く環境は一層充実するでしょうし、フリーランス的な働き方もより一層高まってくるでしょう。生活の自由度が先にあって、それに見合った仕事は何か?というこれまでの主従とは逆転した考え方もより高い市民権を持つようになるのではないでしょうか。

 

こういう自由度、本当に最高!!

 

 

3. 職業の自由度(誰と働くか、何を職業とするか、どの程度働くか)

これも生活の自由度に関連することですね。これも20代、30代に刷り込まれてきた価値観なんですが、嫌いな人、合わない人とも我慢して働く、時にはそれが修練の場にもなるという価値観を植え付けられてきて、強い人間になるにはこういう苦労も受け入れるということを自分自身にも強制してきました。

 

でも、20年経った今となっての素直な感想はそんなことでブルーになったり、嫌な気持ちで過ごす必要はないし、その時間がもったいない!!ということですね。先ほどのセネカではないですが、人生は短いんです。本当に短いんです。

 

もう、いちいち、余計なことで不安になったり、ブルーになっている場合ではないんです。それならば、どんな手段を使っても毎日、心も体も快活に過ごせる職業を選ぶべきです。

 

 

4. 濃密な1日

みなさん、働いているとあっという間に1日がなんの感動もなく過ぎ、気づいたらもう夜、寝る時間で1日が終わり。生きたという実感がないままに日々が過ぎて行く感覚を持たれたことはありませんか?

 

自分はしょっちゅう感じます。

 

原因は何かと時々考えるんですが、多分、仕事の割合が多すぎることが大きな理由の一つだと思います。言い換えると、ライフワークをもっと意識してバランスさせた方がいいと感じます。仕事だけで日々を過ごしていると、無感動な日々となりがちです。

 

子供の頃は1日が長く、時の流れも遅かったと感じることはありませんでしたか?聞いたところでは、この背景には、子供は大人と違って、日々の生活の中で大小様々な感動や気づきがあってこの印象が1日の時間の長短を決めているということでした。

 

日々の生活に気づきと小さくてもいいので何かかしらの感動に満ちた生活を送りたいです。

 

 

5. 果てしない上昇欲(地位、給料)からの解放

社会人になってずっと競争の中で過ごしてきました。さらにいうと就職の時から超氷河期と言われる中、人よりも一歩先んじて内定を取ることに明け暮れ、入社してからもいいポジションをとるために自己成長がいつでも求められると信じてきましたし、そうしてきました。

 

でも、20年の社会人経験を踏んだ結果、今言えるのは、「もう少しリラックスして生きてみたら?」という素直な疑問です。

 

まあ、確かに上昇欲や成長意欲というのは大切なことでしょうし、人類や社会の発展には欠かせないものなんだと思います。

 

一方でこれが行き過ぎると日々の生活の中でゆとりがなくなったり、4のところで書いた通り、仕事だけの生活で人生そのものをスルーしてしまうことにもつながってしまいます。

 

目標とする明確なレベルがあって、期限も決まっているならまだいいのかもしれません。でも、少なくとも会社員でいる限り競争の中でいつ終わるともない競争、人との比較、そして焦りや自己嫌悪にばかり陥ることはもうやめにしてもいいし、こんなことを何十年も繰り返していては、なんのために生きているのか、という話になりますよね。

 

FIREによって経済的な独立が達成できたならば、健全な成長意欲は維持しながらも、無駄な競争意識や競争環境からは抜け出して、このような抑圧から自由になるのが目標です。

 

 

6. さいごに

ちなみに、自分は仕事は好きです。ただ、誰と働くかは強烈にこだわりたいタイプです。FIREでリタイアとは言っているものの、リタイア自体が目的ではありません。FIREはあくまでもこれらの自由を獲得するための手段なのです。

 

FIREというのは完全なリタイヤというよりは、セミリタイヤして、ワークライフバランスの均衡点を探る、という行為の方がより正しい解釈なのかもしれませんね。